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組紐の結び方と基礎知識│飾り結びの種類と主な用途とは?

18-08-07

組紐は、長い歴史の中で用途に合わせて多くの結び方が考えられ、日常のさまざまな場面で用いられてきました。組紐の結び方には、それぞれに意味が込められており、現代でもお祝いや贈りものをラッピングする際の紐や飾りとして使われています。
この記事では、組紐の基礎知識や結び方、飾り結びの種類についてご紹介します。

【目次】
1.日本の伝統工芸・組紐とは?
2.組紐の主な種類と組み方
3.飾り結びの結び方の種類と意味
4.組紐ストラップで腕時計をもっと楽しもう

日本の伝統工芸・組紐とは?

そもそも組紐とは何でしょうか。ここでは、特徴や歴史など組紐の基礎知識をご説明します。

●組紐の基礎知識
組紐は、日本の伝統工芸品で、複数の細い糸を斜めに交差させて一本の紐に仕上げたものです。組み合わせる糸の本数や色数、組み方の違いなどにより、シンプルなタイプから複雑なデザインまで、いくつものパターンを生み出せます。2016年に公開されたアニメ映画『君の名は。』では、物語の鍵を握る重要なアイテムとして登場し、日本だけでなく世界中で広く知られるようになりました。
組紐には適度な伸縮性があり、着物や浴衣などの和装の帯を固定する帯締めや羽織紐によく用いられています。
また、組紐を組むには「組み台」という道具が必要です。組み台には、高台、角台、丸台、内記台、綾竹台などのさまざまな種類があり、台によって作れる組紐の種類が異なります。
伝統的な組紐を作るには組み台が必要ですが、シンプルな組紐であれば市販の作成キットでも自作できます。

●組紐の歴史
日本の組紐の歴史は古く、伝来は奈良時代までさかのぼります。大陸から仏教とともに組紐の製造技術が伝えられ、仏具や経典、法衣などの飾り紐として用いられました。奈良県にある正倉院や法隆寺などに所蔵されている遺品に組紐が付けられていることからも、奈良時代には組紐が日本に伝わっていたとわかります。ただし、紐自体は、縄文時代の土器に縄の模様が見られるように、奈良時代以前から存在したと考えられています。

平安時代に入ると、鎧兜・刀などの武具や巻物の紐などに用いる、強度と実用性を兼ね備えた組紐が作られるようになりました。室町時代には、茶道や華道の広がりを受け、装飾用としても利用されています。江戸時代に入ると、組紐の製造技術が広まり、刀の下緒や羽織の紐などに使われるようになりました。
なお、組紐が日常生活でも幅広く用いられるようになったのは、明治時代以降です。廃刀令により警察官や軍人といった特定の位や職業に就く人以外の帯刀が禁止された影響で、和装の帯締めなどに用いる組紐が作られるようになり、需要が拡大していきました。

組紐の主な種類と組み方

組紐は、糸の組み方や色によって多くのパターンを作り出せます。組紐の種類と組み方についてご説明します。

●組紐の主な種類
組紐には大きく分けて、「角打ち」「平打ち」「丸打ち」の三種類があります。角打ちは、紐の断面が四角く、着物の帯締めやストラップなどに多く用いられている組み方です。平打ちは、リボンのような平たい断面が特徴で、靴紐やネックレスにも使われています。丸打ちはロープのような丸い断面で、巾着袋の紐やブレスレットに多く使用されている組紐です。
また、完成した組紐を結んで、花などの形を作ることを「飾り結び」と言い、水引やアクセサリー、髪飾りなどさまざまな用途で活用されています。

●組紐の基本的な組み方
次に、組紐の基本的な組み方をご紹介しましょう。
※組紐の組み方は作り手によって変化する場合があります。

(1)糸割り
糸をはかりにかけて、組紐を作るのに必要な量ずつ糸を分けていきます。

(2)染色
染料を調合し、糸を浸して色付けをします。繰り返し糸を浸して、求める色に仕上げていきます。

(3)糸繰り
染色して乾燥させた糸を小枠(こわく)と呼ばれる巻き芯に巻き取っていきます。

(4)糸合わせ
組む紐の太さや重さに合わせ、糸繰りされた糸の何本かを一つに合わせてまとめていきます。

(5)撚り掛け
合糸したものを八丁(はっちょう)という機械にかけて撚(よ)っていきます。

(6)経尺
作成する組紐に応じて、糸の長さや巻き取る枠の数、束ねる糸の本数を調整します。きれいな組紐にするには、正しく経尺を行う必要があります。

(7)玉付け
経尺して整えた糸を玉(おもり)に巻きつけて組み台にセットします。

(8)組み
模様や組紐の種類によって組み台を使い分け、紐を組んでいきます。

(9)房付け
紐の端部をほぐし、房を付けます。同色の糸で足し房をすると豪華な組紐ができます。

(10)湯のし
房に水蒸気をあて、縮みやシワを伸ばして整えます。

(11)仕上げ
品質表示を取り付けたり、房を保護するセロハンを巻いたりして、組紐を仕上げます。

飾り結びの結び方の種類と意味

飾り結びとは組紐で梅や菊などの装飾を作る結び方を指します。飾り結びにはさまざまな種類があり、込められた意味や用途も異なります。

●梅結び
5枚の花びらを作り、梅の花に似た形に結ぶのが「梅結び」です。無病息災や魔除けの意味が込められており、縁起の良いものとされています。また、梅結びは5枚の花びらが固く結ばれたように見えるため、人と人の絆や縁を意味しています。お祝い事や結婚式のご祝儀袋、インテリアの飾りなどに多く使われている結び方です。飾り結びの中でも比較的簡単に結べます。

●菊結び
結んだ形が菊の花に似ていることから「菊結び」と名付けられました。菊が古くから延命長寿の花として、漢方の生薬や食用として利用されているように、菊結びにも「末永く生きる」という意味が込められています。6枚の花びらが華やかな印象を与え、和装の髪飾りなどによく用いられています。

●あわじ結び
あわじ結びは水引の結び切りの一つで、応用が利きやすく、使用頻度の高い飾り結びです。紐の左右を引っ張ると固い結び目ができあがり、一度結ぶと簡単に解けなくなることから、結婚式のご祝儀袋や快気祝いなど、一度きりのお祝いなどに使われています。

●とんぼ結び
羽を広げたとんぼの形に結ぶ飾り結びです。昔からとんぼは「勝ち虫」とも呼ばれ、勝利の象徴として鎧兜の前立てや武具などに使われてきました。とんぼ結びは、着物や浴衣といった和装に用いる帯の飾りのほか、ストラップにもよく用いられています。

●二重叶結び
二重叶結びは、表側の結び目の中心が漢字の「口」の形をしており、裏側の結び目の中心が「十」の形になっています。表と裏を合わせると「叶」の文字になり、願いが叶うという意味を持ちます。水引やお守りなどに使われる縁起の良い飾り結びです。

●玉房結び
玉房結びは、大輪の牡丹の花を模した結び方で、6つの耳があるひし形が特徴です。飾り結びの中でも特に難しいとされていますが、美しく華やかな印象に仕上がります。アクセサリーやストラップに多く使われています。

組紐ストラップで腕時計をもっと楽しもう

組紐は、デザインや結び方によって装いを華やかにできるだけでなく、適度な伸縮性と強度があり、実用性にも優れています。そのため、昔から武具や茶道具の装飾品として重宝されてきました。時代が変わった今でも、多くの人々に愛用され続けています。

Knotが販売している組紐の腕時計用ベルトは、十三本の組紐を一本ずつ組み込む「十三打ち」という手法で作られており、ベルト穴がなく細かくサイズ調整ができるのが特徴です。黒やブラウンなどの定番色から、バーガンディやオレンジといったカラフルな色まで、バリエーションは全部で6種類あります。お気に入りの腕時計と組み合わせると、いつもとは違った雰囲気を楽しめるでしょう。興味のある人は、Knotの組紐ストラップ「京都昇苑シルク くみひも 十三打ち」を試してみてはいかがでしょうか。