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伝えたくなる時計の話

腕時計の風防に使用されるサファイアガラスの特徴と見分け方

18-10-03

腕時計の風防(文字盤を覆うカバー)に使われる素材にはさまざまな種類があり、「サファイアガラス」はその中の1つです。サファイアガラスには優れた点が多く、主に高級時計の風防に使われています。サファイアガラスの風防を見分けられると、専門店以外で腕時計を購入するときに正規品か偽物かを見分けられます。ただし、一見しただけで判別するのは難しく、ほかの素材と見分けるにはコツが必要です。この記事では、サファイアガラスの特徴やほかの素材との見分け方、破損した際の交換方法などについてご紹介します。

【目次】
1.サファイアガラスの基礎知識
2.サファイアガラスの見分け方
3.サファイアガラスの交換方法
4.サファイアガラスを用いたKnotの腕時計
5.腕時計の魅力を引き出すサファイアガラス

サファイアガラスの基礎知識

サファイアガラスには腕時計の風防に使われるにふさわしい優れた特徴があります。ここでは、その特徴に加えて、サファイアガラス以外の素材についてもお伝えします。

●サファイアガラスとは?
サファイアガラスは、正確には「サファイアクリスタル」「単結晶サファイア」と呼ばれる人工鉱物です。宝石のサファイアと同じ構造をしていますが、サファイアガラスは人工的に合成された結晶のため、宝石とは区別されます。
「硬度が高く傷がつきにくい」「加工した表面が非常になめらかで光透過性に優れ、視認性が高い」「熱伝導性が良好」といった優れた特徴があり、腕時計の風防だけでなく多くの工業分野で使われています。
近年は高級時計の風防として利用されるほか、iPhoneなどのスマートフォンやApple Watchへの使用で注目を集めました。
Knotで取り扱っているすべての腕時計にもサファイアガラスの風防が採用されています。サファイアガラスは技術的に合成が難しく、加工にコストがかかりますが、ほかの素材にはない特有の魅力があり、多くの腕時計ファンから人気を得ています。

●風防のさまざまな種類
腕時計の風防には、サファイアガラスのほかにも「アクリルグラス」「ミネラルガラス」「グリーンサファイアガラス」といった種類があります。

・アクリルガラス
プラスチックや合成樹脂などで作られており、「有機ガラス」「プラスチック風防」「プレキシガラス」と呼ばれることもあります。軽量で加工しやすい上に割れにくく、防水性を高めやすい点がメリットです。その半面、傷がつきやすく、紫外線に当たると変色する可能性があるというデメリットがあります。

・ミネラルガラス
「無機ガラス」とも呼ばれ、一般的に知られるガラス製品の多くがミネラルガラスでできています。加工がしやすく低コストで製造できますが、傷がついて欠けやすいのが欠点です。また、ミネラルガラスの中には特殊強化加工を施した「クリスタルガラス」もあります。透明度と屈折率が高く、クリスタルのように美しく輝くことから、この名で呼ばれています。

・グリーンサファイアガラス(グリーンサファイアクリスタル)
ロレックスが独自に開発し、「ミルガウス」というモデルにのみ採用されています。ロレックスのコーポレートカラーである緑がかった鏡面が特徴です。製造には特別な技術が必要とされ、高い耐傷性と耐食性を誇ります。

サファイアガラスの見分け方

風防の種類を見分けられると、腕時計がメーカーの正規品か模倣品かがわかります。では、サファイアガラスとほかの素材はどのように見分ければ良いのでしょうか。風防の種類を見極める方法をお伝えします。

●鏡面を見る
鏡面が盛り上がっていると、アクリルガラス、もしくはミネラルガラスの可能性が高いでしょう。また、風防の表面をよく見て、細かい擦り傷がついているなら、傷のつきやすいアクリルガラスと考えられます。
一方、サファイアガラスの確率が高いのは鏡面が平らで傷がない風防です。しかし、サファイアガラスでもSEIKO(セイコー)の「グランドセイコー」やHamilton(ハミルトン)の「イントラマティック」など、鏡面がカーブを描く特殊な腕時計もあります。曲面のサファイアガラスを採用した腕時計は限られますので、モデル名を覚えておきましょう。

●触って確かめる
爪で軽く叩いてみて、コツコツと重たい音がすればアクリルガラス、カチカチと軽い音がすればミネラルガラス、もしくはサファイアガラスと考えられます。 また、鏡面の温度で判別する方法もあります。手の甲で風防を触り、ひんやりと冷たければミネラルガラスかサファイアガラス、温かく感じたらアクリルガラスの場合が多いです。

●ダイヤモンドテスターで調べる
「ダイヤモンドテスター」という道具を使って見分ける方法もあります。ダイヤモンドテスターとは、熱伝導率や屈折率の違いからダイヤモンドと類似石を判別する機器です。ネットショップや宝石店で数千円から購入できます。ミネラルガラスとアクリルガラスはテスターを当てても無反応ですが、サファイアガラスは反応があるため、ほかの素材と見分けることができます。

サファイアガラスの交換方法

サファイアガラスに傷がついた場合、アクリルガラスのように研磨して傷を消すことはできません。そのため、目立つ傷ができてしまったら、風防を交換する必要があります。ここでは、サファイアガラスの交換方法をご紹介します。

●メーカーや修理店に依頼する
気になる傷ができたら、メーカーや時計修理専門店に持ち込み、状態を確認してもらいましょう。メーカーに修理を依頼する場合は、一般的に修理店よりも代金が高くなることが多く、防水テストや動作確認を行うため修理に時間もかかります。サファイアガラスは風防交換代だけでも高額になるので、いくつかの修理店に問い合わせて見積もりを出してもらってから交換を依頼すると良いでしょう。

●自分で交換する
専門的な道具が必要ですが、替えの風防さえ手に入れば自分でも交換できます。

(1)「こじ開け」などの道具を使い、時計本体の裏蓋を外します。裏蓋が外れたら、ムーブメントと文字盤も取り外しましょう。
(2)リューズを外します。裏蓋を外した時点でリューズも一緒に取れるタイプが多いですが、取れない時計は手順を間違えるとリューズが折れてしまうこともあるので注意が必要です。
(3)リューズを外したら風防を外し、新しい風防を取りつけます。取り外したときと逆の手順でパーツを戻し、裏蓋を閉めます。
(4)専用の圧力工具「裏蓋閉め器」を使って時計の裏蓋をはめ込めば、交換完了です。ただし、圧力をかけすぎたり、パーツがきちんとはまっていなかったりすると、部品が破損する可能性があるので、最後まで気を抜かずに作業をしましょう。

なお、自分で風防を交換するには、新しい風防を用意できることが大前提です。製造された年代や型によっては、所持する腕時計に適合する風防のガラスが製造されていないこともあります。また、時計の種類によって圧力工具が規格と合わない可能性もあります。 交換方法については取扱説明書をよく読み、事前にメーカーに問い合わせておくと安心です。
腕時計の部品は非常にデリケートなので、自分で交換するときは力加減や手順に気をつけて作業を行いましょう。

サファイアガラスを用いたKnotの腕時計

Knotで取り扱っている腕時計の風防はすべてサファイアガラスを使用しています。ここでは、その中からおすすめの3モデルをご紹介します。
※2018年6月現在、価格はすべて税抜き表示

CC-39 クロノグラフ/本体価格19,000円
懐中時計をベースとしたクロノグラフ。スリムなケースながら耐食性に優れ、視認性の高いフェイスデザインとなっています。シンプルかつ上品なモデルで、スーツに合わせてビジネスシーンやドレスシーンでも活躍します。カラーバリエーションも豊富なので、ストラップを交換してお好みのスタイルを選ぶと良いでしょう。

TS-36チタニウムソーラー/本体価格18,500円
Knotの腕時計の中で、初めてソーラームーブメントを採用したモデルです。軽量かつ耐食性が高いチタニウムケース、10気圧防水、スーパールミノヴァ(蓄光塗料)、デイトレンズつきのサファイアガラスといった高機能なスペックを搭載しながらも価格を抑えた、Knotのこだわりが詰まった腕時計です。ビジネスシーンではもちろん、カジュアルなシーンにもマッチする機能性とデザイン性を兼ね備えています。

機械式クロノグラフ ATC-40/本体価格95,000円
Knotのフラッグシップモデル「国産機械式時計 AT-38」から、さらなる高みを目指して作られた機械式クロノグラフ。耐久性と精度を重視したムーブメントは一般的な機械式時計の約2倍の部品数を用いた超複雑構造を採用しています。機械式時計ならではの存在感と洗練された上質な雰囲気によって、普段使いでも、華やかなドレスシーンや落ち着いたビジネスの場でも、身に着ける人の魅力を高めてくれる1本です。

腕時計の魅力を引き出すサファイアガラス

サファイアガラスの風防を作るには高い加工技術を必要とし、製造にも時間とコストがかかります。しかし、高品質な腕時計にふさわしい風防として、世界の高級腕時計がサファイアガラスを使用しているように、優れた性能と仕上がりの美しさはほかの素材の風防にはない魅力があります。

Knotでは、すべての腕時計にサファイアガラスの風防を採用しながらも、多くの商品がリーズナブルな価格で購入できます。オーダーメイドにこだわった腕時計をお求めの方は、お近くのMaker’s Watch Knot ギャラリーショップ、またはKnotのホームページをご覧になってください。