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皮のなめしとは?なめし方で変わる革の特徴と日本のなめし職人

19-06-29

皮革製品を見ていると「なめし」という言葉に出会うことがあるかも知れません。しかし、このなめしという言葉は広く知られておらず、その意味がよく分からないという方も多いことでしょう。皮の加工方法のひとつであるなめしにはいくつかの種類があり、それぞれの特徴を知っておくと、好みに合った皮革製品を見つけられるかもしれません。今回はなめしの種類や特徴、なめし加工が施されたKnotのおすすめレザーアイテムをご紹介します。

【目次】
1.皮のなめしの基礎知識
2.日本が世界に誇る皮なめし
3.なめし革アイテムならKnotがおすすめ
4.なめしは皮の魅力を引き出す加工技術

皮のなめしの基礎知識

皮の加工方法であるなめしは主に3種類に分類できます。ここでは、なめしの基本的な方法と、用途に応じて使い分けられている加工方法を見てみましょう。

「なめし」とは

「『革』を『柔』らかくする」と書く「鞣す(なめす)」という漢字は、そのまま「皮を柔らかく加工する」という意味を持ちます。なめしとはこの鞣すという言葉に由来し、基本的な意味は鞣すという言葉と同様です。生き物の皮膚を意味する「かわ」を表す漢字には「皮」と「革」の二つがありますが、厳密に言うとなめしていない状態のものを「皮」、なめした状態のものを「革」と使い分けられているのです。
また、皮とは剥いだ状態の動物の皮膚を指しますが、この状態の皮はそのままにしておくと付着した肉や脂が腐敗してしまいます。しかし、なめし加工を行うことでなめし剤と皮に含まれるコラーゲン繊維を結合させると素材として使える革に仕上げることができるのです。このようになめしは革製品の製造における大切な工程のひとつであり、革の特徴を左右する重要な作業と言えるでしょう。

なめしの種類

なめしの種類には主に以下の3つがあります。

タンニンなめし

植物タンニン(植物性のタンニン)に漬けることで行うなめしは「タンニンなめし」と呼ばれ、この方法ではミモザの原液やヨーロッパチェスナットの樹液などが利用されます。タンニンなめしは、さらに「ピットなめし」と「ドラムなめし」の2種類に分けることができます。このうちピットなめしでは、複数の水桶に濃度や成分が異なるなめし剤を入れ、順に皮を漬け込むことで加工していくものです。この方法は長い時間と広大な敷地を必要とするため、現在、国内ではあまり行われません。一方、ドラムなめしはドラムになめし剤を投入し、タンニンをたたき込むことで皮を加工します。この方法は比較的手間がかからず、ピットなめしに比べて大幅に時間を短縮できるのです。また、タンニンなめしで加工された革は、タフでエイジングと共に味わいが深まるという点でメリットがあります。その一方で水に弱く、変色や変化も激しいうえに傷や跡がつきやすいという点はこの加工方法のデメリットと言えるでしょう。以上の特性から、タンニンなめしは鞄、財布、ベルトなどの製造工程で採用される傾向があります。

クロムなめし

塩基性硫酸クロム塩などの化学薬品をなめし剤として使用する方法を「クロムなめし」と言います。この方法は巨大なドラム型洗濯機の中に皮を入れ、回しながらなめし剤を徐々に浸透させていくもので、現代のなめしの中で最も多く使用されている手法です。クロムなめしは軽く、しなやかで伸縮性が高い状態に仕上げられるという特徴を持ちます。この加工により革自体が丈夫になり経年劣化しにくくなるというメリットを持つ一方で、アレルギー反応が出るおそれがあるという点はデメリットと言えるでしょう。このような性質から、クロムなめしはソファ、衣服、鞄、靴などの製造で導入されています。

混合なめし

「混合なめし」はコンビネーションなめしと呼ばれることもあり、タンニンなめしとクロムなめしを組み合わせた方法です。この方法にはタンニンなめしのよさであるエイジングを楽しむことができ、なおかつクロムなめしのよさである高度な強度と柔軟性を兼ね備えていると言われています。一方でこれらのメリットは、オリジナルのタンニンなめし、クロムなめしにはやや劣るというデメリットもあるため、うまく使い分けることが重要でしょう。これらの特性を持つため、クロムなめしは野球のグローブ、衣料、手袋、靴などの製造工程で採用されています。

日本が世界に誇る皮なめし

狩猟が始まった頃に毛皮の加工法として考案されたなめしは、日本に導入された後に国内で独自の発展を遂げました。日本特有の皮なめしは以下の特徴があります。

日本のなめし職人

なめす技術を持つ職人のことを「タンナー」と呼び、このタンナーは日本にも数多く存在します。日本のタンナーが作る皮革製品は、なめしに使用される水の質が海外のものとは異なることや、日本のタンナー独自のなめし剤の調合が独特な風合いを出すことなどを理由に注目を集めているのです。また、タンナーの手でなめした革にはさまざまな加工・色付けを施すことができます。ちなみに色付けしていない革は「ヌメ革」と呼び、素朴で独特な風合いを醸し出すため魅力的な素材と言えるでしょう。

日本のタンナーによる生産が盛んな地域

兵庫県

兵庫県は日本における皮なめし発祥の地と言われており、姫路周辺で作られる「姫路レザー」は特に有名な製品です。また、豊岡市では鞄の生産が盛んであり、皮なめし発祥の地であることが大きく関係していると言われています。

栃木県

栃木県には老舗タンナーの栃木レザー株式会社があり、同社が作る「栃木レザー」は特に有名です。こちらの会社では手間のかかるタンニンなめし製法を続けており、品質の高さから国内外の多くの革製品に使用されています。

和歌山県

和歌山県では皮革製品の全製造工程を自社で行う企業が多く、さまざまな特徴のある製品を販売しています。なめし加工を施した原皮の表面にエナメル液を塗り、乾燥させて作る「エナメル皮」は和歌山で開発された素材であり、海外へも輸出しているようです。

東京都(浅草)

東京の浅草周辺では皮革製品の製造が古くから行われてきました。そのため、この地域にはタンナーだけでなく皮革製品の卸問屋なども数多く存在し、日本の皮革製品業界の中心のような存在とも言えるでしょう。

なめし革アイテムならKnotがおすすめ

なめし革を使用した商品はKnotでも数多く取り扱っています。以下の商品には高品質ななめし革が使用されており、特におすすめです。

栃木レザーストラップ

栃木レザー スコッチグレイン ストラップ

無数の細かい粒状の型押しを施したスコットランド発祥のヌメ革を「スコッチグレイン」といいます。こちらの商品は経年変化が楽しめる点が大きな魅力となっており、使用するほど素材の味が出てくるため、日常使いの腕時計のストラップとして活用するとよいでしょう。

栃木レザー トラディショナル シェイプ ストラップ

ベテランの専門職人の手によって作られたこちらの商品は、シンプルなデザインと縁部分がしっかりと縫われた頑丈なつくりが魅力的で、耐久性を重視した国産ストラップをお探しの方には特におすすめしたい逸品です。

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栃木レザー オリジナルメッシュ ストラップ

ジーンズレザーを編み込んだこちらの商品は、デザイン性の高さとしなやかさが魅力的です。少し個性的でカジュアルな見た目はさまざまなデザインの時計と合わせやすく、その日の気分によって異なるカラーのものを付け替えてもよいでしょう。

栃木レザー NATOタイプ ストラップ

軍人向け商品として開発されたNATOタイプのストラップは、服の上からでも装着できるほど長いという特徴があります。こちらの商品はシンプルなデザインとカラーバリエーションの多さが大きな魅力となっており、男女問わずコーディネートしやすいでしょう。

栃木レザー ストレートシェイプ ストラップ

こちらの商品はシンプルなデザインと栃木レザーボーノオイルによる光沢が大きな魅力となっています。使えば使うほど風合いが増すため経年変化を楽しめる商品でもあり、日常使いの腕時計と合わせるのがおすすめです。

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姫路セミグレインレザー ストラップ

姫路レザーは発色のよさが大きな魅力のひとつで、こちらの商品はその魅力を存分に堪能できるカラーバリエーションの豊富さが特徴的です。素材としてしなやかさもあり、実用性が高いことも人気の秘訣でもあります。

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なめしは皮の魅力を引き出す加工技術

なめしの技術は、剥いだだけの状態の生皮を処理する方法としてではなく、皮の魅力を引き出す方法として広まったと言われています。また、なめしの処理方法ごとに引き出すことのできる皮の魅力を知っておくと、皮革製品を購入する際にも役立てられるかもしれません。