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日本の匠の「物」語り。

帆布とは?腕時計のストラップとしても使われる優れた素材の特徴

18-11-19

 

耐久性や汎用性の高さが人気の帆布(はんぷ)。ほかの織物にはないナチュラルな風合いと素朴な雰囲気が魅力で、鞄や靴などの素材としても利用されています。また、使うほどに風合いが変化していくので、ひとつのものを長く愛用して楽しみたいという人にもおすすめです。では、帆布とは、具体的にどのような生地を指すのでしょうか。この記事では、帆布についての基礎知識や特徴、お手入れ方法などをご紹介します。

【目次】
1.帆布の基礎知識
2.帆布の特徴と主な用途
3.帆布のお手入れ方法
4.Knotの帆布ストラップと合わせたい腕時計
5.耐久性と風合いの変化が帆布の魅力

帆布の基礎知識

帆布はナチュラルで素朴な雰囲気と機能性の高さから、多くのアイテムに活用されている人気の生地です。ここでは、帆布とはどのような生地なのか、基本的な知識をお伝えします。

●帆布とは
帆布とは、綿、麻、亜麻などの細い糸を平織りして作られた厚手の布のことです。古くは「粗い麻布」「織物」という意味のオランダ語「doek(ズック)」と呼ばれていたこともあります。「ほぬの」と呼ぶ人もいますが「はんぷ」が一般的な呼び方です。英語では「canvas(キャンバス)」が帆布に当たります。
帆布の起源は古く、古代エジプトで作られた亜麻の布が始まりとされています。日本に製造技術が伝わったのは江戸時代といわれており、帆船の帆として用いられたことから、帆布と呼ばれるようになりました。
近代になると鉄道貨物のシートのほか、酒や醤油の濾し布、職人の道具袋にも使用されるようになり、現代では鞄や靴、洋服などのファッションアイテムにまで活用されています。
また、日本国内で生産される帆布の約7割は、古くから綿栽培が盛んで、撚糸技術が伝わる岡山県倉敷市で作られています。

●帆布の号数とは
帆布には号数があり、一般的には1号から11号までが流通しています。生地は数字が小さいほど厚く、数字が大きいほど薄くなります。0号帆布と呼ばれる生地もありますが、流通量は多くありません。撚り糸には通常10番単糸という太さの糸が用いられ、撚り合わせる糸の本数や織りの密度によって、帆布の号数が決まります。

【参考】
くらしき地域資源ミュージアム「帆布(はんぷ)」

帆布の特徴と主な用途

現代でも幅広いシーンで活用されている帆布。ここでは帆布の優れた特徴と幅広い用途についてお伝えします。

●帆布の主な特徴
昔から船の帆として使われていたことからもわかるように、帆布は厚く耐久性に優れた布生地です。糸を複数合わせて撚糸し、平織りという織り方で作られているため、丈夫で長持ちするという特徴があります。また、通気性に優れ、吸湿性もあるので、厚地でも蒸れにくく、高密度で織られているため、耐水性も高めです。静電気が発生しにくいという点も長所と言えるでしょう。
また、使い続けることで生地が徐々に柔らかくなり、風合いや色合いが変化していきます。味わいの変化を楽しめる素材の代表は「革」ですが、帆布は革に比べて軽量で、素材の経年変化も早めです。

●帆布の主な用途
機能性の高い帆布は、トートバッグやボストンバッグ、エコバッグといった鞄類、油絵を描くためのキャンバス、腕時計のベルト、建築材料、テントの天幕、競馬用のゼッケンなど、幅広い分野で使用されています。また、通気性の良さからスニーカーやデッキシューズなど、靴のアッパー素材としての利用も一般的です。

帆布のお手入れ方法

帆布は使い込むことで風合いの変化を楽しめます。しかし、使っていると汚れが付着することがありますので、適宜お手入れが必要です。ここでは、帆布のお手入れ方法について確認しておきます。

●乾いた布や毛先の柔らかいブラシでこする
日常使いのあとは、汚れが染み込むのを防ぐため、早めのお手入れを心掛けましょう。普段のお手入れで大切なことは、織り目に詰まった汚れを乾いた布や毛先の柔らかいブラシで優しくこすって落とすことです。特に色の付いている帆布は、強くこすると色落ちするおそれがありますので、注意しましょう。

●手洗いをする
帆布には水洗いできるタイプと、洗えないタイプがあります。水洗い可能な帆布は、蛍光漂白剤の入っていない中性洗剤を使って洗いましょう。洗濯機を使うと型崩れや色むらが発生することもありますので、長く使うためにも手洗いがおすすめです。
また、洗えない帆布は、柔らかい布に水で薄めた中性洗剤をつけて、汚れ部分を優しく叩くようにお手入れします。
洗ったあとは、風通しの良い日陰で乾燥させます。日に当てると劣化するおそれがありますので、干す場所には気を付けましょう。

 Knotの帆布ストラップと合わせたい腕時計

Knotでは帆布の柔らかな雰囲気と丈夫さを生かした腕時計のストラップを販売しています。帆布ストラップに合わせたいおすすめの腕時計とともにご紹介します。

●Knotの帆布ストラップ
岡山タケヤリ帆布 ストレートシェイプストラップ
岡山県倉敷市にある帆布の老舗「タケヤリ」製の帆布を利用した最高品質のストラップです。帆布は厚いほど製造が難しく、商品化までに1年にわたり試作、検証を繰り返して完成しました。使い始めは、帆布独特の硬さとハリがありますが、使うほどに柔らかく腕に馴染みます。ベルトの裏面には、帆布と同様、風合いや色の変化を楽しめる栃木レザーを使用。経年変化による味わいの移り変わりが魅力の1本です。ラウンドシェイプ仕様で、性別やシーンを問わず幅広く活躍します。

●帆布ストラップに合わせたい腕時計
SQ-32 スクエア
サファイアガラスを正方形に削り取り、ステンレススチール316Lを磨き上げて作ったこだわりの腕時計です。ケースは日本人の腕を最も美しく魅せる、小ぶりな32ミリメートルサイズに仕上げました。さらに、薄さ6ミリメートル、重さ25グラムのコンパクト設計も魅力です。クラシカルな雰囲気のアラビア文字のインデックス(文字盤)は、知的で上品な印象を与えます。存在感がありながらフォーマルやビシネスシーンにも違和感なく使える汎用性の高さも特徴です。

CS-36 スモールセコンド
腕時計のデザインが最も美しいとされる1940~60年代の意匠を彷彿させる「CS-36 スモールセコンド」。6.5ミリメートルの薄型ケースながらも、高い視認性を確保しています。サファイアガラスやステンレススチール316Lを標準採用し、美しさと品質の高さを追求しました。トラディショナルなデザインで性別や年齢を問わず、どのようなコーディネートとも自然と馴染みます。

耐久性と風合いの変化が帆布の魅力

靴や鞄などのファッションアイテムとして知られる帆布ですが、歴史は古く、昔からシェードや建築材料といった生活のさまざまな場面で活用されてきました。耐久性の高さに加えて、革と同じように風合いの変化を楽しめる点も多くの人に愛され続けている理由です。帆布ストラップに興味のある方は、お近くのMaker’s Watch Knot ギャラリーショップ、またはKnotのホームページをご覧ください。



こちらの記事に掲載されている価格は、2022年8月現在の情報です。
最新情報は Maker's Watch Knot 公式サイト をご覧ください。