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日本の匠の「物」語り

大人も楽しいmore treesのつみき

17-01-25

木そのものの質感を楽しめる素朴な「つみき」

独創的に積み重ねられた、素朴な木のぬくもりを感じる「つみき」。建築家の隈研吾さんとmore trees(モア・トゥリーズ)のコラボレーションによって、2015年に誕生したプロダクトです。国産のスギを無塗装のまま使用しており、木そのものの質感や香りを楽しむことができます。

more treesは、2007年に設立された森林保全団体。日本で使用される木材の約7割が輸入木材となったことで衰退しつつある日本の林業を復興すべく、日本各地の国産木材を使用したオリジナルプロダクトの企画・販売や、「都市と森をつなぐ」をテーマにさまざまなプロジェクトを行ってきました。

そうした活動の一環として生まれた「つみき」は、より多くの人に生活の中で木や森を身近に感じて欲しいという思いから誕生しました。三角形の「つみき」には建築的要素が取り入れられ、積み重ねてさまざまな形にすることで、自分だけのインテリアオブジェを作り出すことができます。また両足には三角の切り込みがあり、複数のピースを複雑に組み上げたり、安定した積み重ねができるようになっています。

職人の技が凝縮された日本ならではのプロダクト

「つみき」に切り込みを入れる作業や、2枚の板を接着剤と小さな木片(かんざし)だけで接着する作業は機械では難しく、木材の産地である宮崎県諸塚村地域の木工職人がひとつひとつ手作業で仕上げています。

2016年には、「つみき」の魅力を世界に発信する第一歩として、パリのアトリエ・ブランマントで展示会『more trees’ TSUMIKI EXHIBITION in the PARISHIKI』を開催。シンプルながら、考えつくされた日本ならではのプロダクトとして、世界各国から集まった多くの来場者の注目を集めました。「今後も、つみきをはじめとした国産木材のプロダクトやプロジェクトを通して、日本の木材の魅力を国内外の多くの人に伝えていきたい」とディレクターの兒玉香緒理さんは言います。

日本のプロダクトや技術を日本や世界へ発信していく、more treesのこれからの活動が楽しみです。

取材協力・写真提供 more trees more trees design
識者紹介 デザイン / 隈研吾
日本国内では、サントリー美術館、根津美術館、歌舞伎座などを手掛ける日本の建築家(一級建築士)。 株式会社隈研吾建築都市設計事務所主宰。東京大学教授(博士(学術))。木材を使うなど「和」をイメージしたデザインが特徴的で、「和の大家」とも称される。

隈研吾氏