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伝えたくなる時計の話

「ブラック・タイ」のドレスコードには、薄型3針の白文字盤を!

17-12-28

パーティなどフォーマルな場に出席する機会が増える年末年始。もし招待状に「ブラック・タイ」のドレスコードがあれば、男性はタキシードで参加するのがルール。「ホワイト・タイ」ならテイルコートです。そんなフォーマルスタイルに合わせるべき腕時計は何でしょうか?

ブラック・タイ、ホワイト・タイと問わず、フォーマルシーンではブラックレザーストラップが付いたシンプルな薄型の2針か3針ドレスウオッチが基本です。文字盤はホワイトかシルバー。イエローゴールドケースの高級モデルで……なんて色気を出してはいけません。フォーマルなドレスアップは、目立たないほど品が良いもの。ステンレススチールか、ゴールドならホワイトゴールド、もしくはいっそプラチナ製。つまり、ケースはシルバーカラーでなければいけません。

この服飾規定を堂々と破ったのは、おそらくジェームズ・ボンドが最初でしょう。1964年公開のシリーズ第3作『007 ゴールドフィンガー』の冒頭で、白いタキシードにブラックの蝶ネクタイで決めたショーン・コネリー扮するジェームズ・ボンドが、爆破時間を確認するためライターの火で腕の時計を照らすシーンがあります。映像にアップで写ったその腕時計は、ロレックスのサブマリーナーでした。英国紳士として最も厳格にドレスコードを守るべき立場にあって、スポーツモデルを着けるのは言語道断。しかし、その姿があまりにも決まっていたのです。ルール違反のスポーツモデルですが、彼が着けると極めて紳士然と見えたから不思議です。

さて、ジェームズ・ボンドほどのルックスと度胸がないなら、規定内の腕時計を1本用意しておくのが紳士の心構えというもの。もし、初めての本格時計に迷っているなら、まずはスタンダードな丸型モデルのホワイトかシルバー文字盤を持っておきましょう。フォーマルシーンだけでなく、どんな服装にも合うし、長く使っても飽きないからです。Knotのようにストラップを簡単に着脱できるモデルなら、いろんなストラップをそろえておいて、ふだんは気分やファッションに合わせて付け替えるのも楽しいですよ。

プロフィール 大野高広
出版社を経て、編集プロダクション「オフィスペロポー」主宰。雑誌・書籍・広告の制作を行いつつ、15年以上にわたりスイス時計フェアの取材を重ね、時計ジャーナリストとして専門誌・一般誌に執筆中。