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日本の匠の「物」語り

畳縁とは?由緒ある伝統工芸の多彩な魅力と腕時計ストラップへの活用

18-12-26

畳縁(たたみべり)とは、実用性と装飾性を高めることを目的として、畳の縁につけられる布を指します。かつては、身分によって使用できる畳縁が決められており、自分の位よりも高い畳縁をつけることは禁じられていました。しかし、近年では好みに応じて自由に柄を選べるようになり、畳縁メーカーが作る商品のデザインも多様化。今では畳用としてだけでなく、小物の素材としても用いられ、若い世代にも人気です。この記事では、畳縁の基礎知識や畳縁を踏んではいけないとされる理由、老舗畳縁メーカーである髙田織物とKnotの腕時計とのコラボストラップについてご紹介します。

【目次】
1.畳縁の基礎知識
2.畳縁を踏んではいけない理由
3.髙田織物の畳縁ストラップ
4.畳縁を取り入れて和テイストなファッションを楽しもう

畳縁の基礎知識

 

畳には独特な風合いや香り、機能性などさまざまな魅力があり、愛好者も数多く存在します。しかし、畳の縁につけられた畳縁については、一般的にあまり知られていないかもしれません。まずは、畳縁の基本的な知識や種類についてお伝えします。

●畳縁とは
畳縁とは、畳の縁についている補強と装飾を兼ねる布のことです。今でこそ使用する畳縁のデザインに制限はありませんが、昔は模様や色によって身分を表していました。
近年では草花、市松模様、鶴のほか、水玉柄やヒョウ柄、キャラクター柄など、さまざまなデザインの畳縁が登場しており、空間づくりのひとつとして畳縁を自由に選んだり、インテリアとの組み合わせにこだわったりする人も少なくありません。また、畳縁は本来の用途以外にも、トートバッグや財布、ポーチ、腕時計のストラップなど、さまざまな小物にも利用され、人気を集めています。

●畳縁の種類
畳縁には繧繝縁(うんげんべり、うげんべり)、高麗縁(こうらいべり)、紫縁(むらさきべり)、黄縁(きいべり)の4種類があり、デザインが華美な畳縁を使用している人ほど位が高いとされていました。

・繧繝縁
天皇や三宮、上皇など、最も格式が高い人にのみ使用が許された畳縁です。親王や高僧、将軍などの臣下でも准后になると、繧繝縁を用いることができました。色とりどりの畳縁で、源氏物語絵巻では匂宮や女三の宮が繧繝縁のついた畳の上に座る姿が描かれています。ひなまつりに飾られる雛人形の親王雛は、繧繝縁のついた畳の上に座しています。

・高麗縁
白の布地に雲や菊花などの紋を織った畳縁です。親王や摂関、大臣は大紋高麗縁、公卿は小紋高麗縁を用いていました。近年では小紋高麗縁を見かける機会はめったにありませんが、神社仏閣の座敷や茶室などでは今も大紋高麗縁が使用されています。

・紫縁、黄縁
四位、または五位の殿上人は紫縁を、六位以下の地下(じげ)は黄縁の畳縁を使用していました。殿上人とは昇殿を許された人、地下とは殿上の間に上れなかった官人を指します。また、階位を持たない無位は畳縁を使用できませんでした。

畳縁を踏んではいけない理由

 

「畳縁を踏んではいけない」と教えられて育った人もいるのではないでしょうか。住宅などの和室に限らず、料亭や茶室などでも、畳縁を踏むのはマナー違反と考えられています。また、畳縁を踏まずに歩くことは怪我の防止にもつながります。ここでは、畳縁を踏んではいけない理由をあらためて確認しておきましょう。

●ご先祖様や親に対する敬意
昔は畳縁に家紋を入れることが多く、畳縁を踏むという行為は、ご先祖や親の顔を踏むのと同じくらい失礼であると考えられていました。畳縁を踏まないことは武家のたしなみであり、商家の跡継ぎの心得として指導されており、その名残から今でも畳縁を踏むのは好ましい行為ではないと考えられています。

●転倒の防止
畳縁のある部分には段差ができていたり、波打った状態になっていたりして、畳の部分と比べて盛り上がっている場合があります。一見小さな段差に見えますが、畳自体が滑りやすいので、足の弱い年配者や、下を見ずに和室を歩いている人が畳縁でつまずく可能性があります。そのため、畳縁を踏まないように注意して移動するべきという意味を込めて、「踏んではいけない」と言われるようになったとされています。

●空間様式の保持
畳縁には身分の高い人と一般の人、家の主人とお客様を区別する結界の意味も込められています。そのため、畳縁を踏むことは結界の崩壊につながり、空間様式を崩してしまうと考えられていました。

●摩耗の防止
昔の畳縁は耐久性が低く、丁寧に扱われていました。また、染め物を縁に使用していたため、畳縁を踏むと色褪せしやすくなったり、畳自体が歪んでしまったりする可能性があります。ただ、近年は畳縁の耐久性が改善され、長期間使用しても傷みにくくなっています。

●生き物を大事にする気持ちの表れ
畳縁には、動物や草花などの生き物の柄が用いられることも珍しくありませんでした。そのため、模様とはいえあしらわれた動植物を踏みつけるのは実際に傷つけることと同じと捉えられ、畳縁を踏むのはマナー違反に当たると考えられるようになりました。

髙田織物の畳縁ストラップ

Knotでは、畳縁メーカーの髙田織物とコラボしたストラップを販売しています。ここでは、髙田織物の紹介と併せて、畳縁を用いたストラップについて取り上げます。

髙田織物とは?
高田織物は、畳縁の生産が盛んな岡山県倉敷市で明治25年に創業した老舗の畳縁メーカーです。1,000種類を超える畳縁のラインナップがあり、シェアは国内No.1を誇ります。高い製造技術や創業当初からの織りへのこだわりを持ち続けながらも、畳縁の新たな可能性を広げるために、小物入れやベルト、コースターなど、多くの関連商品の開発に取り組んでいます。

●髙田織物の畳縁ストラップ
岡山 髙田織物 畳縁 ストレートシェイプストラップ
倉敷美観地区の武家屋敷に用いられている「なまこ壁」をモチーフとした格子柄が特徴のストラップ。裏面には質の良い日本製レザーとして知られる栃木レザーを使用しており、ストラップの両端をレザーで巻き込むことで畳縁の部分がほつれにくい仕様になっています。また、畳縁とレザーの組み合わせにより伝統と現代的なセンスが融合したデザインになっており、年代や性別を問わず使用できます。
Knotの腕時計と合わせるとすれば、クラシックなデザインが特徴的なSQ-32 スクエアや、アンティークウォッチをモチーフとしたCS-36 スモールセコンドなど、シンプルなタイプがおすすめです。
服装との合わせ方は浴衣や着物、和柄テイストのファッションはもちろん、シンプルな無地の白シャツや麻のジャケットと合わせて、ストラップのデザインを引き立たせたコーディネートにするのも、ひと味違った雰囲気を演出できます。自分用としてはもちろん、友人や家族へのプレゼントにしたり、恋人とお揃いでつけたりしても良いでしょう。

畳縁を取り入れて和テイストなファッションを楽しもう

畳縁の用途は畳の保護や装飾目的だけでなく、腕時計のストラップや財布、ベルトなど幅広いジャンルに広がっています。日本の伝統である畳縁を取り入れることで、どれも 独特の風合いや個性のある仕上がりになっています 。
「友人のファッションと差別化したい」「和柄をコーディネートのアクセントとして取り入れてみたい」と考えている人は、お近くのMaker’s Watch Knot ギャラリーショップ、またはKnotのホームページをご覧ください。